宮川の大イワナを釣る

岐阜の宮川下流は、40cmを超えるイワナが現実的に狙える区間です。イワナは30cmを超えれば大型とされる魚で、40cm台は渓流ではそう出会えるサイズではありません。その40cm台が、ここでは複数回出ています。

そしてこの川を組み立てるうえで決定的なのが、打保ダムの放水量です。放水量で釣りが成立するかどうかがはっきり決まります。放水量と釣果を対にして記録してきたので、そこから分かったことを書いていきます。

この川のイワナは何が違うか

サイズが違います。 2014年3月1日に44cm、翌週の3月8日にも35〜44cmを5本、この日も44cmが出ています。2017年4月22日には48cmを掛けました(ただし尾鰭がなく、ヒレがあれば50オーバーでした)。

2013年3月13日の38cm

イワナだけの川ではありません。ブラウントラウトが混じります。 2013年3月24日には37cmのイワナと33cmのブラウンが同じポイントで釣れました。

2013年3月24日、放水70t。淵尻で開始10投以内に出た2本

2017年4月22日にラインブレイクしたのも、引きの強さからおそらくブラウンです。

一方で、48cmの魚に尾鰭がなかったことについては「宮川下流漁協もこんな魚を入れてるとなると終わりですね」と書き残しています。放流魚が相当量入っている川である、という前提は持っておいたほうがいいです。

放水量で釣りが決まる

この川でいちばん重要な数字です。放水量と結果を並べます。

放水量日付結果
25t2013年4月13日「Death Riverとなる」。同行者のイワナ2匹(32cm)のみ
50t2013年3月16日釣果なし
70t2013年3月24日淵尻で37cmイワナ・33cmブラウン。開始10投以内
80t2017年4月22日48cmイワナ、ニジマス、イワナのチェイス
140t2013年4月7日前日夕方からの雨で増水・濁り。不発

70〜80tが良い。この帯では短時間で結果が出ています。

25tは少なすぎます。「Death River」と書いているとおりで、水が少ないと魚が答えません。

140tは多すぎます。増水と濁りが出て、前日にダム下で35cmが釣れていたにもかかわらず不発でした。

つまり放水量を確認してから出るかどうかを決める川です。これを知らずに行くと、往復の時間を無駄にします。

シーズン

通っているのは3月から5月に集中しています。

2013年3月9日の朝。3月上旬でも、雪は釣りに影響しない程度まで減ります

  • 3月上旬〜中旬 — すでに釣れています。2013年3月9日に36.5cm(気温15℃)、3月13日に38cm。雪はありますが釣りに影響しない程度まで減ります
  • 3月下旬 — 「雪もほとんど解けていて、釣りへの影響は全く無くなりました」(2013年3月24日)
  • 4月上旬〜中旬 — 雨の影響を受けやすい時期。高速で高山から白鳥付近まで雪、という日もあります(4月7日)
  • 4月下旬 — 「これで宮川の本格シーズンは終了です」(2013年4月28日)。小型の活性が高い状況に変わります
  • 5月中旬 — 水位が下がる。ただし遡行できない箇所は何箇所か残ります(2013年5月19日)

**本格シーズンは3月から4月下旬まで。**そう考えて組み立てています。

区間とポイント

自分がいつも使っている呼び名です。上流から順とは限りません。

  • ダムインレット/インレット
  • ダム下
  • トンネル前/トンネル
  • 鉄橋
  • 線路
  • 定番
  • 養魚場
  • 合流

2013年3月9日は「ダムインレット・橋・トンネル前・鉄橋・定番」を回って36.5cm、 3月13日は「インレット・トンネル・橋・鉄橋・線路」で38cm。複数のポイントを回って拾っていく釣りであることが分かります。

2013年4月13日には、共有漁場の区間を調べて回ったこともあります。

本流は歩く釣りです。実際にどこからどこまで移動したかを残しておきます。

2025〜2026年のあいだに、この範囲へ 9回・のべ15時間。

軌跡を読み込んでいます…

線を押すと、いつ・何時間その場所にいたかが出ます。 同じ筋を何度も歩いているところは色が濃くなります。瀬の位置を見るときは「航空写真」へ。

タックル

44cm・48cmが出る川なので、そこを想定した組み合わせです。

使っているもの
ロッドエムアイレ サクラマス用 8ftクラス
リールシマノ ステラ 4000番
ラインPE 1号 150m
ミノーDUO タイドミノースリム 120

ミノーはシーバス用です

2017年4月22日、オンラインショップで間違って購入したミノーがよく飛ぶので、そのまま使っていました。それがこのタイドミノースリムです。

DUOのソルト用のミノーで、120mm・13gのフローティング。重心移動を積んだ薄い扁平ボディで、シーバスロッドなら40m前後は飛びます。潜行レンジは0.6〜1.0mなので、表層近くを引く釣りになります。

本流は流心まで届かないと始まりません。対岸寄りの筋にいる魚を狙うので、飛距離がそのまま射程になります。間違って買ったものが結果的に理にかなっていた、という話です。

ロッドとライン

サクラマス用のロッドをそのまま使っています。 8ftクラス。同じ本流で、同じくらいの大きさのミノーを投げる釣りなので流用が効きます。

ラインはPE1号を150m。ただし2017年4月22日、この川で流心から出た魚にラインブレイクされています(48cmを獲った日と同じ日で、引きの強さからおそらくブラウンです)。

これまでに入った場所と、見て回って目を付けた場所です。GPSの記録と、その場で地図に落としてきた地点をまとめてあります。

釣りポイント(3か所)Googleマップで開く

釣り方

通ってみて分かったことを書きます。

流心から出る魚を狙う。 2017年4月22日、朝一のポイントで「流心から出てただ巻きしてくるといきなりヒット」。かなりの強い引きで、寄せ方を考えているうちにラインブレイクしました。

淵尻が効く。 2013年3月24日、最初のポイントの淵尻で開始10投以内に 37cmイワナと33cmブラウンが釣れています。

ピックアップ直前まで気を抜かない。 2017年4月22日、ピックアップ直前のミノーに小型のイワナがアタックしてきています。

通りすがりに川を見る。同じ日、帰るつもりで移動中に川を見ていて気になったポイントがあり、ミノーのテストをしながら釣っていると 20cmちょっとのニジマスがヒット。「ひょっとして」と思って真面目に釣ったところ、そこで48cmが出ています。

小物が出たら本気で釣り直す。決めたポイントだけを回らないほうがいい、という例でもあります。

2017年4月22日、ポイントごとに現れたカモシカ。人がほとんど入らない区間です

遊漁券とアクセス

過去の釣行写真

過去の釣行で撮った写真です。

岐阜県飛騨市宮川町塩屋2013年3月9日
岐阜県飛騨市宮川町塩屋2013年3月9日
岐阜県飛騨市宮川町打保2013年3月13日
岐阜県飛騨市宮川町打保2013年3月13日
岐阜県飛騨市宮川町杉原2013年3月16日
岐阜県飛騨市宮川町杉原2013年3月16日
岐阜県飛騨市宮川町三川原2013年3月24日
岐阜県飛騨市宮川町三川原2013年3月24日
岐阜県飛騨市神岡町谷2013年4月13日
富山県富山市蟹寺2013年4月13日
富山県富山市蟹寺2013年5月19日
富山県富山市蟹寺2013年5月19日

遊漁料は渓流(雑魚)が日券1,500円・年券8,000円鮎が日券2,500円・年券12,000円です(2026年9月2日確認)。

現場で監視員から買うと現場加算料が付きます(鮎2,500円/雑魚1,500円)。年券には顔写真(縦4cm×横3cm程度)が要ります。高校生以下は無料です。

オンラインは FISH PASS に対応しています。

イワナ・ヤマメ・ニジマスは全長15cm未満が持ち帰り禁止です。 2026年は漁場監視を強化していて、遊漁承認証だけでなく魚籠の調査も行うとのことです。

発電所の堰堤まわりは禁漁区

この川は放水量で釣る川ですが、その放水口のいくつかは禁漁区です。入る前に確かめてください。

区域範囲
打保発電所 堰堤上流端から上流100m/下流端から下流100m
坂上発電所 堰堤上流端から上流100m/下流端から下流100m
下小鳥発電所 堰堤下流端から下流200m
下小鳥発電所 放水口上流50mから、下流は宮川との合流点まで
蟹寺発電所 堰堤上下100m(うぐい・おいかわのみ)

いずれも通年、全魚種が対象です(蟹寺のみ魚種限定)。このほか洞谷・天生谷川・菅沼谷にも全域禁漁の区間があります。

出典: 宮川下流漁協 遊漁規則

川の状況を見る

漁協の公式サイトにライブカメラが3箇所あります。放水量で入る日を決める川なので、出発前に見ておく価値があります。

事務所裏のカメラは表示時刻が実際より約25分進んでいます。

アクセス — 高速を使い、高山から白鳥方面へ抜けるルートで通っています。 4月上旬でもこの区間が雪になることがあります。

鮎もやれる川です

宮川下流は鮎の年券も買っている川です。

  • 2024年6月29日 20匹(10キャッチミス)
  • 2024年7月28日 8匹(2バラシ・1丼・1根掛・1ミス・1逃)
  • 2026年6月24日 6匹(新旭橋下流・漁協裏上流)— 赤グサれがひどく、ほとんど掛かっているのを見なかった。浅い日で掛かったのと、移動して深瀬で垢が腐りにくいところで5匹

2026年は、今年の宮川下流はダメかな、という感触でした。

釣行の記録

放水量とあわせて残してきた、日ごとの記録です。

2013年3月9日(気温15℃)

ダムインレット・橋・トンネル前・鉄橋・定番を回って36.5cm。同行者は34cmほか26cm。

2013年3月13日

インレット・トンネル・橋・鉄橋・線路。前回の日曜と比べて気温はかなり低めで、午後から雨が降り始めました。

喜んで滑り降りる熊

重くて雪にはまる熊

2013年3月16日(放水50t)

養魚場・鮎・合流・鉄橋を回るも釣果なし。

2013年3月24日(放水70t)

ダム下・トンネル前・養魚場。雪もほとんど解けていて、釣りへの影響は無くなりました。

2013年4月13日(放水25t)

共有漁場区間の調査。同行者のイワナ2匹(32cm)のみで、Death Riverとなりました。

2013年4月28日

小型の活性が高い状況。これで宮川の本格シーズンは終了です。

2013年5月19日

残っていた宮川エリアに入りました。魚は期待していませんでしたが、これだけ水位が減っても遡行できないところが何箇所かあります。来シーズンやるポイントが増えました。